カゴ落ちは、ネットショップの売上を大きく左右する要素のひとつ。カゴ落ち率を改善すれば、大幅な売上アップが期待できます。本記事では、ECサイトにおけるカゴ落ちの意味や主な原因を詳しく解説。改善効果が見込める7つの対策も紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。ネットショップの売上を左右する「カゴ落ち」とはカゴ落ちとは、ネットショップの訪問者がカート内の商品を購入せずに離脱することを指した言葉です。「カート放棄」「カート放置」「カート落ち」ともよばれています。ベイマーズ研究所の調査によると、ネットショップのカゴ落ち率は70.19%とされています。7割以上の訪問客がカゴ落ちしているため、カゴ落ち対策はショップの売上拡大に重要な要素といえるでしょう。カゴ落ち率は、カゴ落ちユーザー数÷カートに入れたユーザー数で求められます。まずは、自社ECサイトでのカゴ落ち率がどのくらいなのか確認しましょう。参照:ベイマーズ研究所カゴ落ちの主な原因カゴ落ちの原因として最も多いのは、「サイトをただ閲覧していただけ」「購入する準備をしていなかった」というもの。ただ、そのほかにも原因はいくつかあり、それぞれに対策を講じればカゴ落ち率の大幅な改善が見込めます。ここからは、カゴ落ちの主な原因を解説します。手数料や送料などが高い手数料や送料など商品の金額以外にかかる料金が高い場合、カゴ落ちの可能性が高いです。購入時に決済手数料や送料などを含めた合計が想定よりも高額である場合、購入を躊躇する人が多くなるからです。自社ECサイトよりも安く購入できるサイトを見つければ、再度ショップに戻ってくることは少ないでしょう。そのため、手数料や送料などの見直しはカゴ落ち率の改善において非常に重要です。アカウントの登録が必要アカウントの登録が求められるサイトは、カゴ落ちする可能性が高いです。ECサイト側としては、リピーターを増やすためにも会員登録を進めたいところ。しかし、利用者は「メルマガやメールがくるのを避けたい」「今後利用するかどうかわからないサイトに個人情報を登録したくない」と思っているケースも少なくありません。このような顧客は、商品購入時にアカウント作成・会員登録が求められると離脱して会員登録不要のサイトへ移行してしまいます。アカウント登録を設ける場合は、カゴ落ちにつながる可能性があることを念頭に置くことが大切です。サイトの安全性が信用できないサイトの安全性が信頼できないのも、原因のひとつとして挙げられています。利用する決済方法がクレジットカードの場合、カード情報の入力が必要な分、サイトのセキュリティ面を気にする人も多いです。サイトURLがSSL対応しておらず「http://」のままである場合、セキュリティ面が脆弱であると判断し離脱する可能性大。そのため、セキュリティ面を強化していない場合は安全性の問題でカゴ落ちが発生していることも十分考えられます。配送が遅い商品を注文してから届くまでの時間が遅い場合、カゴ落ちの原因になります。配送に何日もかかる場合、より早く商品が届くECサイトに移りやすい傾向があります。配送に課題を持っている場合は、配送に関する施策を立てることが大切です。購入完了までのプロセスが複雑商品を購入するまでの工程が複雑化している場合も、カゴ落ちが発生しやすいです。入力することが多い、入力する場所がわかりづらいなど工程のなかに複雑な部分があるとカゴ落ちする可能性は高くなります。購入完了までのプロセスができる限り簡単になるよう、工夫が必要です。サイトにエラーが発生したカゴ落ちは、買い物の途中でエラーが発生してサイトから落ちたことが原因のケースもあります。どうしてもそのECサイトにある商品を購入したい場合はエラー後も再度戻ってくる可能性はありますが、そうでない場合はエラーが発生した時点で他サイトに移ってしまうでしょう。ここで挙げた原因について具体的な対策を立てれば、カゴ落ち率は改善する可能性が高いです。カゴ落ち率の高さに悩んでいる場合は、上記に挙げた項目への対策を考えてみましょう。カゴ落ち率の改善に効果的な7つの対策カゴ落ち率の改善には、以下のような対策が考えられます。追加コストを下げる会員登録のプロセスを簡素化するセキュリティ対策についての取り組みを記載する配送方法を複数用意する商品購入までのプロセスを簡単にするエラーが起きにくいサーバー環境を構築するカゴ落ちメールを送付する上記について、順に詳しくみていきましょう。追加コストを下げるまずは、送料や配送・決済手数料など追加コストの軽減を検討しましょう。料金を下げるのが難しい場合は、送料込みの料金を商品価格に設定して送料無料と記載するのも良い方法です。顧客が追加コストを高すぎると思わない見せ方にできるかどうかが、重要なポイントといえます。会員登録のプロセスを簡素化する会員登録のプロセスは、できる限り簡素化させましょう。簡単に登録できる仕組みになっていれば、会員登録を求められても不快な気分になる可能性が低くなるからです。プロセスの簡素化だけでなく、会員登録のメリットを明記するのも良い方法です。会員登録するメリットが魅力的なものであれば、多少手間がかかっても会員登録してもらえるでしょう。セキュリティ対策についての取り組みを記載するサイトの安全性を高めるために取り組んでいるセキュリティ対策があれば、サイト上にわかりやすく明記しておきましょう。具体的には、常時SSL対応やSSLサーバ証明書などが該当します。セキュリティ対策を明示すれば、サイトの安全性が原因でカゴ落ちするリスクを防止できます。配送方法を複数用意する配送方法をできる限り増やすのも良い方法です。配送方法を増やせば、一人ひとりの顧客の配送にかかる時間を短縮につながるからです。「即日発送オプション」「到着日時指定オプション」などを用意し、顧客が受け取りたいタイミングに柔軟に合わせられるよう工夫を取り入れましょう。商品購入までのプロセスを簡単にする商品購入までに必要なプロセスをできる限り簡単にするのも、カゴ落ち防止につながります。商品購入までのプロセスを簡単にする方法としては、以下が挙げられます。入力フォームの項目数をできる限り減らす自動入力を取り入れる など登録に必要な総ステップ数や進行度を表示し、あとどのくらいで手続きが終わるのかわかるようにしましょう。エラーが起きにくいサーバー環境を構築するサーバーエラーが起きにくい環境を作るのも、カゴ落ち率改善に効果的です。定期的にサイトを確認し、サーバーに問題が生じていないか確認しましょう。入力エラーなどは、顧客に伝わりやすいように表示することも大切です。入力フォームの終盤で序盤のエラーを伝えられると画面を戻して修正をかけるのが面倒に感じて離脱してしまう可能性があるからです。エラーは顧客が対処しやすいタイミングで、わかりやすく表示することが大切です。カゴ落ちメールを送付するカゴ落ちした顧客のメールアドレスがわかっているのであれば、定期的にカゴ落ちメールを送るのも効果的です。カゴ落ちの原因には他サイトと比較するために離脱した人や、購入の準備が整っていなかった人も含まれています。そのため、カートに入れたままとなっている商品があることをメールで伝えることで、サイトの存在を思い出して再度アクセスし商品購入してくれる可能性があります。メールアドレスがわかっている顧客に対しては、カゴ落ちメールで定期的にアプローチをかけていきましょう。カゴ落ち対策をすれば、大幅な売上アップも目指せるカゴ落ちとは、ネットショップで顧客がカートに入れた商品を購入せずに離脱することです。ネットショップのカゴ落ち率は平均70%を超えており、カゴ落ち対策を実施すれば大幅な売上アップが期待できます。カゴ落ちは送料や手数料の高さ、配達の遅さなどさまざまな原因が考えられます。自社サイトでのカゴ落ちにつながっているポイントを突き止め、それぞれに対策を講じることが大切です。カゴ落ち率を改善し、ECサイトの売上アップにつなげましょう。